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キック・アス/ジャスティス・フォーエバー
2015/08/15(Sat)
何の前情報もなく、「レディースデイの遅い時間に新宿で見られる映画」を検索したらたまたまヒットしたのが「キック・アス」だった。
そのまま調べるととても面白いと評判のヒーローものだというから、軽~い気持ちで見に行ったら、これまたものすごいスマッシュヒット作品だった。

今回、2を見るにあたってもう一度見たのだが、これは本当に傑作だ。グロいわエロいわで誰にでも薦められるものではないけど、「パルプ・フィクション」や「キスキス・バンバン」を楽しめる人なら絶対お奨め。そしてこういう映画が好きな人はぜひ友達になろう!

というわけで2にも期待していたものの、見そびれたままになってしまった。1回機内上映でやってたのだが、字幕も吹替えもなくて断念。英語ができないってホントに不便だわぁ…

さて、前作でキック・アスとしてヒット・ガールと共にビッグ・ダディの仇を取ったデイヴは、ミンディを師匠としてヒーロー修行に明け暮れる高校生になっていた…って、高校生!?え、デイヴって中学生だったの?!あれで?!マジか!
ケイティともまだつきあってるのかと思ったけど、途中でミンディに迫ってると誤解され、破局したっぽい。

そのミンディともヒーロー活動について意見がかみ合わず、デイヴはSNSで知り合った仲間たち共に街を守る自警団「ジャスティス・フォーエヴァー」に参加するようになる。
この自警団がこれまたインキチっぽい連中ばっかりで、ジム・キャリー演じるミリタリーオタクのストライプス少佐、全然重力を操れないドクター・グラヴィティ、デイヴと昼夜構わずセックスに明け暮れるナイト・ビッチ、戦力になるはずもないリメンバートミー夫妻、ケンカ上等どころか正体は太っちょのマーティだったバトル・ガイと、ポンコツばかり。
でも仲間と共に街を歩くデイヴは楽しそうで、ヒーローはかくあるべしとご満悦。
そんな彼を真面目一徹の父が心配しても、デイヴは聴く耳を持たない。

でもデイヴには魔の手が迫っていた。
前作でヒーロー仲間として偽りの友情を交わしたものの、結果的には「父親殺し」になったキック・アスを執拗に狙うレッド・ミスト。
父であるダミーコが死んだ後、過保護な母親と生きてきたレッド・ミストは、母の事故死をきっかけにSM装束(ママンの趣味らしい)の「マザー・ファッカー」として新たなヴィランを名乗る事に。
ってかお付の人が唯一まともでいい人だったのに、ムショに入ったイカれた叔父さんの命令で撃ち殺されちゃってホントに気の毒だった。つか、あっけなく人が死ぬのがキック・アスなんだけどね。

キック・アスがイカれたヒーロー仲間を集めていくことに対抗し、マザー・ファッカーもとんでもないヴィラン仲間を引き入れていく。
ボクシングでKOされた相手には「ブラック半殺し」(うう、「人種差別発言はやめろ」と言ってくれたお付の彼はもういない…)、名前負けの「チンギス半殺し」、本当にロシアから来た素人さんなので英語が喋れず、しかも大変優しい性格なので悪役演技に苦労したらしい「マザー・ロシア」、そしてマーカスとデイヴが秘密を共有している事にムカついて血迷ったトッドはアス・キッカーとしてこっちについている。このトッドのアホなミスが大きな事件を引き起こすんだけど、そういや最後まで誰も真相を知らんのかな?

そしてもう一人の主役ヒット・ガールことミンディは、ビッグ・ダディ亡き後、引き取ってくれたダディの親友マーカスからヒーロー活動を禁止されてしまう。
普通の女の子として生きることを望まれたミンディは、カーストのトップにいるブルックたちのグループに入り、居心地の悪いギャルズライフを送るものの、案の定意地悪と嫌がらせに晒されて怒り心頭。やっぱりミンディにはイカしたバイオレンスがよく似合う。

彼女たちへの復讐は、「ゲロゲリ棒」で引き起こされた、上から下から噴水のようにゲロと下痢便が飛び出すという世にも恐ろしいもの。これがまた「出しすぎだろっ!」とツッコみまくりたくなるほどの勢いで吹きだした。特に尻からピューッと出るゲリはシュール…
こわっ!ゲロとゲリが同時にってこわっ!

ギャグテイストが続くとヤバい展開になるのは監督が変わっても変わらないらしく、マザー・ファッカーのキック・アスへの復讐はハンパなく、まずはスティンガー大佐のアジトに乗り込んで彼を殺害してしまう。えええええ!?前作ではニコラス・ケイジが殺され、ジム・キャリーもここで退場しちゃうの?

ナイト・ビッチも襲われ(レッド・ミストはデリケートなので人前では勃ちませんでした…チーン)、デイヴの父に至ってはキック・アスだと名乗り出て逮捕され、留置所で殺されてしまう。これはヒドい。
偽者のキック・アスがデイヴの父だとうっかりばらしてしまったのがトッドというのもヒドい。

それにしてもデイヴの母親は脳出血、ビッグ・ダディは殴られた挙句焼き殺され、ダミーコは吹っ飛ばされた。マザー・ファッカーのママは交通事故、デイヴの父親はならず者になぶられて絞殺。なんでキック・アスの周りは皆親が死ぬねん!

そしてついに拉致られたデイヴを、再びヒット・ガールに戻ったミンディが見事な手腕で救い出す。
やっぱりヒット・ガールはカッコいい。クロエ・モレッツたんもすっかり育って子供の身軽さはなくなってしまったけど、その分パンチや蹴りには体重が乗るようになった。本人も生傷だらけながら、楽しんでアクションをこなしたそうだ。

最終決戦はマザー・ファッカーのアジトで、ジャスティス・フォーエヴァーの面々とヴィランの全面対決。
色々と変なヒーローやおかしなヴィランが一杯いるのが、Gガンの「ガンダム勢ぞろい」を思い出させて笑える。ああ、ネーデルガンダムが大量に飛び出して来た時の驚きよ…

マザー・ロシアVSヒット・ガール、マザー・ファッカーVSキック・アス。
容赦なくブン投げられまくったヒット・ガールがドーピングで勝つのはちょっと残念だったかな。前作では彼女が子供ながらに冷静さと冷徹さを持って、一切の容赦なく銃をぶっ放してやっつけるのが痛快だったから余計に。

水槽の上で戦うキック・アスとマザー・ファッカーは、何しろゴジラで主演を務めたアーロン・テイラー=ジョンソンが意外とマッチョなので、本人も「アクションはキツかった」と言っていたクリストファー・ミンツ=プラッツがかなうとは思えない。
面白い仕掛けや武器でもあればよかったんだけど、そうでもなかったな。なぜか水槽にはサメがいて、最後にそこに落ちたマザー・ファッカーは、赤く染まる水の中に消えていった…

全てが終わった後、マーカスとの約束を破ったミンディは、デイヴにお別れのキスをして街を出て行った。
ジャスティス・フォーエヴァーは解散し、デイヴは今日もキック・アスとしてヒーロー活動を続けている。

監督が変わったことで、やっぱり作品の色も変わったなぁという感じ。
ビッグ・ダディとは違って普通の人であるお父さんを殺しちゃう(しかもここに父と息子の葛藤を入れ込んでるもんだからちょっと後味が悪い)とか、そこには前作でいきなり母ちゃんが死んじゃうみたいなギャグっぽさがないから、シリアスなのかギャグなのか置くべき視点がぶれてしまう。

前作は何と言ってもヒット・ガールがキュートで強くてひたすら格好良かったんだけど、今回はそれもちょっと足りなくて、弱いんだけど硬いキック・アスも、一回り大きくなっちゃってそれっぽく見えなくなった。

全部がダメというわけではなかったし、ゲロゲリ棒みたいに面白いシーンもたくさんあったんだけど、前作を超えるものではないのは確か。やっぱり続編は難しいんだね。
今回は特に、2を見る前に1を見てしまったから余計に「あー、やっぱキック・アスはおもろかったなー」と比べてしまったしね。

ちなみにマザー・ファッカーはサメに四肢と急所を噛み千切られたものの、病院のベッドでイライラしながら生きていた。
うーん、3作目もやる気なのかな?

(2015/10/16 記)
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